読書の秋、さ。
昨日から、読書の秋モードに突入しているわたしです。
ここんとこ、ちょっとネットに依存しすぎている傾向だったんで、
意識してPCを立ち上げないようにしてみたんですね。
そうなると、時間を持て余すというか、どーしてもネットしたくなるので、
本を読もう。
ビデオを観よう。
そう思いました。
不思議なモノで、1冊読むと、それが呼び水になって、
またすぐ違うのを読みたくなる。
とりあえず、昨夜から、2冊読み終えました。
まず、東野圭吾氏の『赤い指』。
昔から好きなんだけど、いま手に取るとミーハーと思われるじゃん、みたいな
くだらない意識があって、ちょっと敬遠してたんだけど。
ネタバレなしの、ストーリー紹介をするとですね・・・
中学生の一人息子が、幼女を殺してしまったと知ったその父親は、
なんとかしてこの事態をうまく収めようとするワケです。
そこに、敏腕刑事が聞き込みにやってきて・・・・さあ、どうなるでしょう。
かなり身につまされるストーリーでしたよ。
登場人物のいろんなヒトに感情移入しちゃったし。
認知症のコトがあったり、いじめのコトがあったり、相変わらず東野サンはそういうの
織り込むのが上手いなあーと思います。
久々に出てきた「加賀刑事」も嬉しかったし。
読み終えたあと、妹に貸すために部屋を出たら、娘っちとバッタリ逢ったんですが、
娘はわたしの顔をみて、
「なんで泣いてるの?」
・・・・・。
わたしが持っていた本を見せると、彼女は目をパチクリさせて、
「本読んで泣いたのぉー!?」
宇宙人でも見たような表情になりました。
感動して泣いた!というワケではないんですよ。
セカチューだとかキミアイだとか、そんな物語の宣伝みたく、
これを読んで泣かない人はオカシイみたいな、そんな紹介される話じゃない。
(わたしは、そんな宣伝の方がオカシイと思うけど)
わたしには、ちょっと痛くて、切ない話だったんです。
続いて。
2冊目は、『となり町戦争』(三崎亜紀さん)。
去年からずっと読みたかった話なんだけど、なかなか図書館になくて。
やっと今日、ゲットしてきました。
ある日、広報誌を読んでいたら、9/1からとなり町との戦争が始まるという
「お知らせ」が書いてある。
となり町を通って通勤している主人公は、どうなるんだろう?と、不安になるんだけど、
9/1になっても、とりたてて彼の周辺には変化がない。
ただ、次に広報誌を見たとき、町の人口推移の欄に、転出や出生の数字と並んで、
死亡者の数が記され、カッコ書きで(内、戦死者12名)と記されていたりする。
リアリティのない戦時中状態の中、それでも、確実に主人公は戦争の闇にとりこまれて
いく・・・・。
というお話。
「となり町」との戦争なんですよ。
爆撃とかは、ないんです。
戦闘の前には、その地区の住民に説明会なんか開かれてしまったりする。
なんか、すごく事務的なんです、この戦争。
実際、戦争の実体験のない世代ばかりなった世の中で、
わたしたちに植え付けられているのは、「戦争はイケナイこと」だというイメージ。
それこそ、小学生にだって、それくらいのコトは分かる。
でも、その一方で、「愛するヒトのために闘う」「正義を通すんだ!」と、
そんなテーマのアニメやゲームが、巷には溢れているワケですね。
だから、作者は問いかけます。
戦争って・・・・・なんなんだ?
殺人事件による死と、戦争による死は、ベツモノなのかい?
戦車も出てこなければ、白兵戦のシーンもなく、バイオレンスのカケラもないんだけど、
これは戦争の物語。
いま、ハタと気づいて、作者のプロフィールを見てみました。
1970年生まれでした。
そっか。そんなにわたしと、変わらないね。
・・・・・とまあ、そんなワケで、わたしはしばらく本の虫になります。
ジャンルは偏ってますけど。
さて・・・・明日に備えて、今日はもう寝ようっと。