ばんじさいおーがうまさ!

いろいろあるけどさ、まあなんとかなるっしょ!! なんとかしよーぜ!!

ガンバル

頑張るってどういう事かなあって、

ふと思う。

頑張ってる事が、気持ちいいときもあるし。

苦しいときも・・・あるし。

そういえば、父が亡くなるときに、

わたしは、もう意識のない父に向かって、声に出して言ったんだ。

 「ねえ、頑張るってどういう事か、今、教えてよ!

 でないと、もうわたしは頑張らないよ」

って。

アルコール依存症で、肝硬変になって、もうどうしようもない父だった。

ひきこもりになって、酔って、暴れて、最低だった。

大好きだった分、ダイキライになって、もう見たくもないと思っていた。

そんな晩年の父。

最後に交わした会話なんて、覚えていない。

でも。

その頃、結婚生活の継続についてもすごく悩んでいた頃で、

もしも、父が他界したら・・・・もういいか、なんて思っていた。

なんでそう思ったのか、わからないけど。

いつもいつも、父は、わたしに正論を説いた。

小学校の頃までは、そんな父が大好きだった。

なんでも知ってる父、なんでも出来る父。

もう最低!って思って、ホントに嫌気が差して、

わたしの前から消えて欲しいとすら思った父。

危篤状態になったその父と、わたしは病室に二人きりになった。

呼吸器の音だけが、響く病室で、目をつぶったままの父を、

ずっと見ていた。

そうして、わたしの口から、そのコトバは出てきた。

勝手に、出てきた。

ドラマなんかで、

大杉蓮さんが演じるある種の「お父さん」を見ると、

ふと、父を思い出す。

目の辺りが、なんとなく似ているので。

不思議と、思い出すのは、仕事をしていた頃の父。

今でも、頑張るってどういう事か、わたしには分からない。

でも、好きなヒトに、大事なヒトに、

 「頑張ってね」

と言う。

無責任かなって、思いながらも、他にコトバがみつからなくて、言う。

無責任だけど・・・、でも、ココロを込めて、言う。

頑張るってどういう事か、わたしは子どもに教えてやれるのかなあ?

わたしは、頑張っているのかなあ?