唱えてる

初めて、学校のキャンプに行って帰ってきた娘。

二泊三日の不在は、初めてだったので、

わたしとしても、ちょっとドキドキで迎えたのだけど、

　「楽しかったぁー」

と、昨日帰ってきました。

肝試しで泣いたけど、寝るときは悲しくならなかったそう。

今日も元気に部活に行って・・・・、

久々に一緒に買い物に行った。

キャンプに行くまで、食べられなかったブロッコリーとプチトマトが

食べられるようになったと言い、

　「だから、買って」

と、ねだった。

　「ふうん、すごいじゃん、食べられるようになったんだ」

と、わたしも笑顔で応じた。

　「あ、キャンプの日誌書くから、カラーペン買って」

・・・・。

　「カラーペン、持ってたでしょ？」

　「もうないもん」

　「・・・・・・」

　「だって、いるんだもん」

大事に使いなさいよ、と念を押して、カラーペンを買った。

帰ってきてから、娘はすごく楽しそうにわたしのそばに来ては、

あーだこーだと話をしていたし、

わたしもそれが嬉しかった。

最近には珍しく、子どもらしい甘え方が復活していた。

が。

明日のパンは、これがいい。

コーラが飲みたい。（今まで飲めなかったのに・・・）

スキキライをなくすんだー、とか言いながら、娘はカートに、

目に付くものを、入れていく。

　「あ、シソのふりかけも食べたい」

と、その辺りで、わたしの非日常は、終わった。

　「調子に乗るのもいいかげんにしときなさいよ？」

・・・・。

　「さっきから、どれだけ入れれば気が済むの？

そんなに買ったら、お金がなくなっちゃうよ。

よく考えてごらん」

娘は、笑顔をひっこめて、しょんぼりとカートから離れた。

ふう。

なんとなく、気持ちは分かる。

いや、うん、よく分かる。

なにもそんな言い方しなくても・・・と、自分でも思った。

思ったけど。

わたしは、わたしのカートに、欲しいモノを全部入れているかも

知れないのに・・・・。

（そんなことないやい・・・・と、思いつつ・・・）

娘は、夕食のとき、プチトマトを洗って、

　「ほらねっ、食べられるんだよ」

と、また笑顔になった。

欲しいモノ・・・・・・・その理由。

ゆっくり考える時間も大事。

でも、欲しい欲しい・・・・って、唱えてる。

わたしも、ずっと唱えてる。