ばんじさいおーがうまさ!

いろいろあるけどさ、まあなんとかなるっしょ!! なんとかしよーぜ!!

感謝される ~歯医者さんにて~

昨夜、息子の歯の詰め物がとれました。

早速予約を入れて、今日は歯医者に行きました。

行く前に、息子が自分の机からもってきたもの・・・

それは、一年前にその詰め物を作ってもらったときの型。

普通捨ててしまうのであろうソレを、歯医者さんは記念にって

くれたのでした。

 「きみの歯だからね、そのカタチは」

息子は、それを思い出して、

(そう言えば、もらったとき、妙に喜んでたっけ)

 「オレ、これにハメていけばいいと思う」

と、とれた詰め物をそこに、パチンとはめました。

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わたしは、まさんそんなモノが出てくるとは思ってなくて、

ちょっとビックリしましたが、まあいいやと、そのまま持たせて、

歯医者さんへと走りました。

息子は、受付のお姉さんに、その詰め物をはめた型を、

 「はい、これとれたヤツです」

と、渡していました。

その後、どういうやりとりがあったのかは、分かりませんが、

息子を呼びに来た歯科助手のお姉さんは、

 「はい、Kくーん。今日は、新しい歯を入れるからねえ」

と、息子の手をひっぱっていきました。

・・・新しい歯? え?

なんか、間違われてない?

ま、いいか、カルテみれば、いつ作ったヤツかはわかるっしょ。

久々に来たんだし。

わたしは、じっと待合室で待っていました。

果たして。

歯を詰めてもらって、出てきた息子と、歯医者さん。

 「お母さん、ぼく、勘違いしてました。

これにつけてきてくれたんだね、とれた詰め物を」

そして、歯医者さんは、すごく嬉しそうな顔になって、

 「いままで、こんなふうに、あげた型をとっておいてくれて、

こんなふうにもってきてくれた子は、初めてですよ。

家に帰ったら捨てちゃうんだろうなあーと思ってました。

ちゃんと、大事に持っていてくれたんだねえー」

 「自分で持ってたみたいで。わたしも知らなかったんですけど・・・」

と、わたしが苦笑すると、

 「いやあ、ほんとに嬉しいなあー」

歯医者さんは、息子をすごく褒めてくれました。

まさか、そんなふうに喜んでもらえるとは思ってなくて、

わたしの方も、くすぐったい気持ちになりました。

思い起こせば、昨日、とれてしまった詰め物を、

わたしが洗っている後ろで、息子は一人で、

 「オレさあ、あれにつけていけばいいでさあ」

とかなんとか喋ってました。

わたしは、そのとき、

 (まーた歯医者通いが始まるのかぁ・・・・)

 (あーあ、なんでメンチカツくらいで、とれちゃうかなあー)

と、ブツブツ頭の中で考えていたので、ちゃんと聞いてなかったんですが。

いつも、わたしは、わたしの主観で生きているから、

三者の思惑なんて、知らないです。

ちゃんと、そこにあるのに、わたしの目はそれを見ていないのです。

でも、あとから手品のように、その種明かしがされたとき、

ああ、そうかあ・・・・って、胸が温かくなるのです。

つまり、地球はわたしを中心に回ってるワケじゃないってこと。

(大袈裟?(笑))

こうしている今も、わたしの知らないところで、ダレカがナニカを思っている。

わたしが知らないだけで、ちゃんとそういう想いは、わたしの周りに漂っている。

もちろん、息子は歯医者さんを喜ばせようとしてワケじゃないんだけど。

わたしから見たら、ちょっとくだらなくすら思えた息子の思惑。

でも、それは、歯医者さんにとっては、素晴らしいナニカ。

世の中、こういうことって、きっとたくさんあるんだろうなあーって、

思ったのでした。はい。