わたしの月にはサルがいる
今夜も、昨日よりちょっとたくましくなったお月さまが、
ニッコリ笑う夜でした。
満月も好きだけど、
やっぱりわたしは笑っている口みたいなお月さまが好き。
不思議なくらい、そこには郷愁があるような気がして。
懐かしい風景というのは、いくつもあって、
それは例えば、保育園の砂場だったり、小学校の教室だったりするのだけれど、
わたしにとっての『原風景』は、なんだろう?
って、ときどき考えるのです。
原風景=心象風景の中で、原体験を想起させるイメージ
原体験=人の思想形成に大きな影響を及ぼす幼少期の体験
(以上、広辞苑より引用)
わたしの原風景は、これです。
・・・って、そう言えるヒトは、たくさんいるのでしょうか?
思想形成、なんて言われると、ちょっと違うかなあーって思うけど、
無性に懐かしくて、胸が熱くなるような、もの悲しくなるような・・・
それでいて、いとおしくて、優しい、そんな風景とかイメージならば、
わたしの心の中にもあるような気がします。
その一つが、月なのかなあーって、思うのです。
それは、わたしがこの世に生を受けてからの記憶のような気もするし、
もっともっと、ずーーーーーっと遙か昔に、わたしのDNAが記憶したナニカのような
気もするのです。
大袈裟に言ってしまえば、ヒトになる前、おサルさんだった頃の記憶かも知れない。
だから、わたしは漠然と、カエリタイと思うのです、そこへ。
どんなに温かい家があっても、家族がいても、
わたしの本能(?)がカエリタイと思うのは、あの三日月の向こう側なのです。
あなたにとっての『原風景』は、どこですか?
カエリタイ、と、心が呼ぶ場所はどこですか?
それは、場所であり、ヒトであり、もっと違うナニカかも知れないけれど、
きっときっと、いつだって心は、呼んでいるんだと思うのです。
わたしの歌は、そこから生まれてくるのです。