モドル ~ 再会 ~
今日は、高校時代の友人たちと久しぶりに集いました。
久しぶり・・・何年ぶり? という再会だったりしたのです。
新しいビルが出来て賑わう金山に、子どもを連れていそいそと出かけました。
「今日は、ママは『いっく』(わたしのあだ名)って呼ばれるけど、笑わないでね」
と、地下鉄の中で、わたしは言いました。
なんだかんだで、年賀状だけの付き合いになっていたここ数年。
もちろん、連絡をとっていた友達もいるのだけれど、
逢いたいね~というのが口癖にはなっていても、なかなか予定が合わない。
気が付くと、また年賀状を書いている、というワケ。
ところが今回、ある友達が結婚するコトになったという一報が届き、
それじゃあ、ぜひぜひ、集まってお祝いしよう!
と、久々に集合の運びとなったのでした。
でもなんせ、久々なので、ちゃんと話が弾むのだろーか、と、チラっと思ったりもしたのですが、
いざ集まってみると、アッと言う間に、時間が戻ったような感覚に。
みんな同じように年を重ねているんだけど、しゃべり方って変わらないんだなあーと、
それぞれが喋る声に耳を傾けながら、わたしは思ってました。
あと、声ね。
ああ、この声だぁー・・・・って、しみじみ思うワケです。
わたしのしゃべり方や声も、変わっていないのでしょうかね。
そうして。
みんな、やっぱりミドルなはずで。
それぞれの生活を背負っているのです。
久々の再会で、全部は見えないわたしたちだけれど、
短い近況話の中に、それは漂っているのです。
変わっていく、街並み。
大きな真新しいショッピングモールを、懐かしい顔ぶれで歩きました。
あの頃、こんなふうに、やっぱりお店を見てまわったこともあったなあーと思いながら。
変わっていくもの。変わらないもの。
目に見えるもの。見えないもの。
もどかしさと、懐かしさと、切なさと、いとしさと・・・
名前のつけられないたくさんの感情を抱いて、
楽しい時間は、またアッという間に、過ぎてしまいました。
帰りの地下鉄の中、わたしは目に見えるわたしの「それから」たちと、手を繋ぎ、
「ね、やっぱりみんな、ママのこと『いっく』って呼んだでしょ」
と、笑った。
子どもたちは、顔を見合わせて、やっぱりニヤニヤして。
わたしは、胸の中で、その響きを確かめながら、
「これから」へ向かって帰っていくのでした。